湿度計に使用されているセンサーには様々な種類がありますが、大きくアナログ式とデジタル式に分けられます。
アナログ式センサーは、主に毛髪式とバイメタル式が存在しますが、一般的な家庭で使用されるアナログ式湿度計に採用されているのは、バイメタル式です。バイメタル式湿度センサーは、真鍮の薄版に対して、感湿材と呼ばれる湿度変化によって伸縮する素材を貼り合わせたものを、ゼンマイ状に巻いた構造をしています。湿度が変化すると感湿材は伸縮しますが、真鍮の方は伸び縮みしないため、ゼンマイが巻き上げられたり緩んだりします。
ゼンマイには湿度を示す指針が備え付けられているため、ゼンマイの巻き上がり方によって指針が動くことで湿度を提示するという仕組みです。バイメタル式湿度センサーの最大のメリットは、構造が単純であるため安価に製造できることです。しかし、精度に関しては決して高いとは言えず、10%RH以上の誤差が生じることもあります。そのため、基本的にバイメタル式湿度計は、高精度に湿度を計測したい場合に使用されることはありません。
また、一般家庭でバイメタル式湿度計を使用している場合は、落下させないように注意する必要があります。落下させてしまうと、衝撃によってゼンマイの巻き上がり方にズレが生じてしまい、正確な湿度を計測できなくなる恐れがあります。さらに、一般的にバイメタル式湿度センサーに使用されているゼンマイは数年程度で劣化してしまうため、何年も使用することができないことを念頭に置いておきましょう。