食品はいろいろな材料を使って完成させます。
中には化学反応を利用して、味をつけているものや発酵することによって、食べられるようになるものもあります。作り手は何をすべきかわかっているので、出来上がったものがどのようなものかもわかっています。ただし頭の中にあるだけで明確な情報が利用できる状態にあるわけではありません。HACCPでは、製品説明書を作って情報を目で見て利用できる状態にすることを求めています。
情報が利用できれば、複数名で共有することができるので、分析に役に立ちます。製品説明書には、どのような種類のものかを特定します。原材料を全て記載することでアレルゲンなどの有無を検討することに役に立ちます。もちろん添加物も列挙して使用基準に適合していることを確認します。HACCPでは食材だけではなく、容器や包装の材質や形態も気にしなければならないとなっています。
食材によっては容器の材質が合わず、溶出してしまう恐れもあります。もちろん製造に関する規格があれば、それも明記しておく必要があります。社内基準を策定している場合も同じように記載しておけば漏れがなく、参照先として使えばいちいち詳細を書く必要がありません。保存方法についてもHACCPにしたがって書き出しておきます。消費期限など期間を決める時に参考にすることができます。社内での保管も食べるまでの時間も把握することで、食中毒の発生を防ぐことが可能です。