温度計センサーはいろいろな機器に使われています。

温度をコントロールするのが主な目的である機器で温度計センサーが用いられているのは言うまでもないことですが、一見すると温度のコントロールとは何の関係もなさそうな機器であっても使われていることは珍しくありません。身近で代表的なものはパソコンやタブレットなどの電子機器でしょう。普通に使っているときは別に何ともなくても、例えば動画を見るとか、ゲームをするなどしてパソコンに負荷がかかったとき、ブーンとうなるような音がするのに気づいている人は多いでしょう。

その際に、通気口から暖かい風が吹き出していることに気づいている人もいるかもしれません。これは、パソコンに負荷がかかるとそれだけ多くの電流が流れ、機器の内部で熱を持ってしまうためです。あまりに高温になると機器の暴走や劣化につながってしまうため、一定の温度に達すると内部のファンを回して換気することで温度上昇を防いでいるのです。

このように、一見すると温度コントロールとは何の関係もなさそうに見えるパソコンなどの電化製品であっても温度計センサーは重要な役割を果たしていることがあります。とくに、昨今の電子機器は集積度が高く、ちょっとしたことですぐに熱を持ってしまいます。利用する電流を減らす工夫はもちろん行われていはいるものの、排熱の問題は完全には解決できず、ファンを回すという古い方法でしか解決できていないのが現状だからです。