温度計センサーとは、電化製品などにおいて、温度を自動的に判別し、そのときの温度に応じて適切に作動させることを目的として利用されています。
では、具体的に、温度を機械が自動的に判別するための原理というか、仕組みはどのようになっているか想像つくでしょうか。ちょっと想像もつかないという人が多いでしょう。というのも、一般的な体温計とか寒暖計のような機器の仕組みであれば小中学校レベルの話でしょうが、これは人が目で見て温度を判別するには適していても、機械が自動的に判別する目的としては、不可能ではないもののまず実用的ではないということも理由の一つです。
そして、普通の温度計の原理以外にセンサーとして用いることができるような仕組みは義務教育どころか高校でも教わりませんし、大学でも物理や電気の専門課程以外では教わらないでしょう。これでは、一般の人にとって温度に応じて作動する電化製品の仕組みがブラックボックスであってもやむを得ないところです。
具体的に温度計センサーにどんな原理が用いられているかというと、一つの例としては金属の電気抵抗を応用したものがあります。金属は電気抵抗が小さいわけですが、小さい中でも、実は温度によってその抵抗値が変化することが知られています。そのため、できるだけ直線的に抵抗値が変化し、かつその変化の度合いが大きくて少しの温度差でも鋭敏に感知できるようなものがあれば理想的なセンサーにすることができるわけです。